
最近、店でもんじゃ焼きを始めた。
バーでもんじゃ?
最初は自分でも、
ちょっと変かなと思っていた。
大きな鉄板を囲むわけでもない。
みんなでヘラを持って、
ワイワイ焼くわけでもない。
小さな器に盛って、
小さな炎で温めながら、
酒と一緒にちびちび食べる。
ところが、これが意外と受けている。
なんでだろう?
そんなことを考えていて、
ふと気がついた。
一人で食べられるからかもしれない。
もんじゃ焼きって、
なんとなく誰かと食べる料理だ。
「今日は一人でもんじゃを食べに行こう」
そう思う人は、
案外少ないのかもしれない。
でもバーなら、
一人でカウンターに座って、
酒を飲みながら、
もんじゃをつついていても不思議じゃない。
誰かと囲む料理を、
一人でも楽しめる料理にする。
そんなこと、
作った時には考えていなかった。
商売を長くやっていても、
お客さんに教えてもらうことはまだまだある。
料理って、
味だけじゃないんだな。
どうやって食べるかも、料理の一部なのかもしれない。
今夜もカウンターの片隅で、
小さなボイラーに火が灯る。
一人分のもんじゃを、
ゆっくり温めながら。








